1年ぶりの新宿MILANO-ZA! 『LIVE STAGE 2024 ぼっち・ざ・ろっく! Part Ⅱ 秀華祭』観てきました!
この3年で一番熱いガールズバンドコンテンツ、『ぼっち・ざ・ろっく!』の舞台版続編が、新宿のTHEATER MILANO-Zaにて9/14(土)より上演され、9/23(月)に終演しました。
『ぼっち・ざ・ろっく!』は、原作コミック2巻(2024年9月時点で、6巻まで刊行済み)の途中までが2022年にアニメ放送されました。
アニメ化範囲を2分割して、前半が2023年に舞台化され、後半が今回、2024年に舞台化された形です。
2023年の公演は夏休み期間だったので2回観に行って、Blu-rayを購入しました。
今年の公演は、9/20(金)に有給を取って観劇し、Blu-ray購入も申し込んできました。
終演後、迷わずBlu-ray(特典ディスク付き15,000円)を予約する程度には、今回も面白かったです。
ぼざろのアニメが面白かった人、がメインターゲットであるとは思いますが、予備知識ゼロでも、刺さる人には刺さると思います。
あらすじ
ぼっち気質の女子高生、ぼっちちゃんこと後藤ひとりが『結束バンド』に加入した流れが語られる。
後藤家メンバーと、ぼっちちゃんのイマジナリーフレンド「ぼっちーず」を中心とした、充実の「これまでのお話」ミュージカルによって。夢オチとなるあらすじ紹介が終わって現在。
舞台版前編ラストの、通称「台風ライブ」を無事にクリアしたぼっちちゃんは、誰からも誘われない孤独な夏休みを送っていた。
バンドメンバーの気遣いにより実現した江ノ島突発日帰り旅行、新学期の文化祭ライブに至るまでの道程が語られる。ぼっちちゃんは、「後藤、です」と颯爽と名乗って、文化祭ライブに出演できるのか。
文化祭のヒーローとなれるのか。
舞台は「本物のガールズバンド」である『結束バンド』を観る、唯一の機会
『ぼっち・ざ・ろっく!』に登場するガールズバンド「結束バンド」は、いくつものレイヤで存在します。
- 漫画上の、音も声も持たない、ストーリー・イラスト上の4人組としての『結束バンド』
- アニメ化により、男性プロミュージシャンの演奏と女性声優ボーカルの歌唱を手に入れた『結束バンド』
- アニメでキャラクターの声を演じる、女性声優ユニットとしての『結束バンド』
- 舞台化により、「演奏もボーカルも、リアルに女性ミュージシャンが引き受ける」ガールズバンド『結束バンド』
1~3番目の『結束バンド』も魅力的ではあるのですが。
4番は公式で唯一存在している「演奏・ボーカルの全てを、女性パフォーマーが実際に担当している『結束バンド』」です。
「女性が演奏していること」に付加価値を感じてしまうのは無粋かもしれないのですが、それにしたって美女の生演奏、美演奏はいいぞ。
どこからキャスト捕まえてきた。
偉いぞスタッフ。
総括と、観に行く人へのアドバイス
本項では、いつかあるかもしれない続編や、THEATER MILANO-Zaの舞台を観に行く決心をした方向けの情報共有をしておきます。
トイレは、できれば会場外でいっとけ
女性の事情は分からないので、男性向けの情報です。
会場のトイレは、男性向け個室は3つくらいしかありませんでした。
可能であれば、会場到着前に用は済ませましょう。
2時間20分の長丁場は、トイレが近い人にはかなりの緊張感を伴う尺だと思います。
意識的に水分摂取量を抑えておくとか、トイレが遠くなると噂のお餅を食べておくとか、可能な範囲で対策しておきましょう。
私は、かなり意識的に水分摂取量を抑えて臨み、無事に全編楽しく観られました。
コラボドリンク販売は開演前のみ
会場で購入できるのは、アクリルスタンドやプログラム等のいわゆる「物販」と、「コラボドリンク」がありました。
コラボドリンクの購入は、開演前のみだったようです。
私はコレクター気質はないので、今回は物販もコラボドリンクも見送ったのですが、全てが欲しい人は、余裕をもって入場しましょう。
2階席も、意外と近いぞ
私はS席を購入し、上手(かみて。客席から舞台に向かって右側)の2階席、RB9で観劇しました。
役者さんとは、目が合った瞬間もあるんじゃないかな、という感じで、それなりに表情も見える良い席でした。
セットリスト
劇中と、本編終了後ミニライブのセットリストです。
抜け漏れ・前後ミスもあったらごめんなさい。
本編中のセットリスト
アニメ本編の流れに則ったセットリストでした。
サプライズの『ドッペルゲンガー』が演奏されたりはしません。
- ワタシダケユウレイ(SICK HACK)
- 忘れてやらない(結束バンド)
- 星座になれたら(結束バンド)
ミニライブのセットリスト
ちょっと前後関係に自信がないです。
守乃まもさん(ぼっち役)、ボーカルもやっぱりできるのね、という驚き。
- 小さな海
- 転がる岩、君に朝が降る
- 青春コンプレックス
- 星座になれたら
その他
結構マメに、ミュージカル仕立ての演出が挟まりました。
喜多ちゃんこと大森美来衣さんのミュージカル風発声は、聞いてて幸せになりますね。
舞台版前編「お小遣いとお年玉を前借りして買ったのは、ギターのつもりがベースだった歌」は、素晴らしい美声でびっくりしたものです。
(各曲の正式名称は未確認です)
- あらすじソング
- 階段を上る歌
- 着替えの尺を稼ぐ歌×2
- やけに楽しい電車移動(歌唱はないものの、楽しいダンスシーン)
全体的に、観客を転がす気満々の悪ふざけが楽しい舞台でした。
小田急線で移動するシーンがいちいち楽しそうで、小田急からイメージアップ代をせしめてもバチは当たらないんじゃないかな。
登場人物の感想、紹介
舞台版の各登場人物について、一言ずつ紹介していきます。
後藤ひとり・ぼっち
守乃(まもの) まも さん。ギター担当。
台本に沿った言動も、カーテンコールでの言動も、完全にぼっちちゃんをトレースした不審者。
- 美人で
- 演技ができて
- ギターが弾けて
- あれだけの不審者
という逸材を、スタッフはどこから拾ってきたのか。
作品最大の謎です。
アニメ版のぼっちちゃんとは味付けの違う、「強いリアリティを伴った、ガチのコミュ障」ぶりを見せてくれます。
「え、えっと、皆さん今日はあつあつ、お暑い中、へへ……」ってノリのカーテンコールは、ショッキングです。
伊地知虹夏
大竹 美希 さん。ドラム担当。
アニメの再現度という意味では、虹夏ちゃんが最強。
下北沢の大天使っぷりがすさまじい。
アホ毛はさすがに、頭頂部に接続されてます。浮いてません。
山田リョウ
小山内(おさない) 花凜 さん。ベース担当。
脚が長い印象が強すぎて、やれ股下2メートルだの股下13キロだの言われている超絶美人。
スカートから覗く脚が、すっごく細いんですよ。
声質はアニメ版にかなり近づけていますが、異様な美人オーラで山田のクズっぷりがかすむので、再限度の高さは虹夏ちゃんに譲ります。
執事ルックで登場されたときは、感動して声を出しそうになりました。
喜多郁代
大森 未来衣(みらい)さん。ギターボーカル担当。
ミュージカル女優さんなんですね。
アニメの喜多ちゃんっぽさは、ところどころ薄めです。
しかし、挿入されるミュージカル風歌唱は、聞いていて幸せになります。
今作は、前作より結束バンドの演奏シーンが少なかった分、喜多ちゃんミュージカル歌唱が多めでしたね。
これはこれで幸せ。
伊地知星歌(店長さん)
河内美里さん。
舞台版『リコリス・リコイル』では千束役を演じられてました。
あのハイテンションとローテンションの落差。
私の観た回では、カーテンコールで、ぼっちちゃんから観客への挨拶を振られていました。
見ていて不安になるコミュ障から、ちゃんとした大人へのバトンタッチ。正直、ホッとしました。
PAさん
堀 春菜さん。
こちらもローテンションな役どころ。
ともすると、一番コスプレっぽくなってしまう衣装なのですが、ちゃんと説得力を持って実写化されてましたね。
インスタ、フォローしてます。
廣井きくり
月川 玲さん。
前回の記事 でも紹介した愛すべき呑兵衛ベーシスト。
今回は、ついに歌唱を披露してくれます。
生演奏の『ワタシダケユウレイ』、良かったですよ……。
曲調的にも歌詞は聞き取りづらいので、サブスクその他で予習しておくと、よりハッピーだったかもしれません。
SICK HACK
岩下志麻役 未結奈さん(ドラム担当)
清水イライザ役 斉藤瑞季さん(ギター担当)
『廣井きくりの深酒日記』ですっかりキャラ造形が深堀されているお二人。
新規加入のキャストです。
菓子折り持参は欠かさないSICK HACKの良心、志摩様好き。黒髪ショート美人!
イライザ役の斉藤さんは、新宿FOLT店長の銀ちゃん役、野田裕貴と共に、後藤家両親担当だったのですね。
後藤家の人々
お母さん役の斉藤瑞季さんと、お父さん役の野田裕貴さん。
お父さん役、前回の公演では女性だったんですよ。
「あ、役者さん、入れ替えもあったんだ」と、その事実で気付きました。
が、基本的に節穴な私の目では、どこが入れ替わっているか分からず。
後からクレジットを確認して、後藤家両親が新宿FOLT組になっていることを知りました。
後藤ふたり役、私の観劇回では津久井有咲さん。
ぼっちをいじりまくる毒舌5歳児。
まさか、私たち自身があの子にいじられることになるとは……。
本作の前説……? 掴み? 担当は、この子でした。
公演が始まる無人の舞台に、花道を通って現れて。
「誰かに見られてる気がするなー」
「おばけかなー」
「おばけさんなら、『おばけだぞーっ♪』って言って」
「声が野太いよ」「みんな、かわいい声だったときもあったでしょ?」
と、おじさんが大半を占める観客席に、カワイイコールアンドレスポンスを強要する鬼畜っぷり。
俺たちはね……かわいくはなれないんだよ……。
おじさんだからね……。
ぼっちーず
ぼっちちゃんのイマジナリーフレンド。舞台版オリジナルキャラ。
同時に多数存在し、役者としてはここまでに挙げたような各役の人も兼役で担当したりしているキャラです。
前作では、時折ぼっちちゃんの脳内から現実に干渉して振り払われたりしていましたが、今作では何度かぼっちちゃんを裏切ってましたね。
階段を上りたい喜多ちゃんの歌で、ぼっちちゃんの制御を離れて喜多ちゃんのバックダンサーを担当してみたり。
江ノ島でトンビを操ってぼっちちゃんを直接攻撃してみたり。ヤムチャしやがって。
ファン1号2号
1号さん(長髪の方)は交代されたんですね。
前作の台風ライブシーンで、一階席最後尾の私のすぐ後ろで、照明も当たらないところから「応援」しているのを見られたのは、良い思い出です。
今作では、上手・下手の2階席からは死角になる位置から応援しているシーンも多く、もう少しじっくり見たかったです。
世紀末男子は出ません
文化祭に乱入するモヒカン男子「世紀末男子」は登場しません。
その代わり、グラサン司会者が今回も続投となり、世紀末男子の代役を務めます。
拍手から、グラサン司会者のジェスチャーに合わせたパン! パンパンパン! の〆に観客席が完全に適応しており、平成の息吹が感じられました。
最後に
ここまで書いてきたところからも感じていただけたでしょうが、『LIVE STAGE 2024 ぼっち・ざ・ろっく! Part Ⅱ 秀華祭』は、やはり最高でした。
もしも再演の機会等ありましたら、ファンは万難を排して観劇されることをお勧めします。
作品の感想や記事の感想がありましたら、コメント欄やSNSでの拡散、是非よろしくお願いします。
私は主に、X(Twitter)にてうろついています。
お付き合いありがとうございました。
(今井士郎)
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